肺がん、胃がん、大腸がんの検査がトータル1,300円の負担で受けられるって、日本の公的サービスはすごいですね。・・・ハイ、私も早く納税できるよう頑張ります。
その際に、区役所で見つけたポスターがこちら↓
(ウマい話に のったらアカン!!)
京都市の消費者啓発ポスター(公募作品)だそうです。
なんかこういう、流行に流されないテイストのポスターって好きです。
「堕ちていくおじさん」・・・ぼくも騙されないように気をつけよう(誰に?)
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さて、今回の本題は「匿名組合に参加するのって、ウマい話なの? どうなの?」ということ。私がいま募集している案件に限らず、現行法の中での一般論をまとめたいと考えています。
※下記はあくまで当事者視点でのコメントでありまして、客観的な正確性は保証できません。もしご自身で匿名組合の募集をお考えでしたら、いちど法律の専門家にご相談ください
実務者の間ですこぶる評判が悪いといわれる「金融商品取引法」には、商法で規定されている匿名組合契約に関して、別途の制限事項を設けています。
まず前後の文脈を説明いたしますと
「他の法律(民法や商法)に『やってもいいよ』と書かれている出資契約でも、この法律(金融商品取引法)でぜんぶ『みなし有価証券の自己募集(ファンドビジネス)』という扱いの、規制対象にしちゃうよ。でも例外はあるよ」
・・・ということのようです。
(金融商品取引法 第2条第2項 5号)
…次に掲げる権利は、証券又は証書に表示されるべき権利以外の権利であつても有価証券とみなして、この法律の規定を適用する。
民法 第667条第1項 に規定する組合契約、商法 第535条 に規定する匿名組合契約、投資事業有限責任組合契約に関する法律 第3条第1項 に規定する投資事業有限責任組合契約又は有限責任事業組合契約に関する法律 第3条第1項に規定する有限責任事業組合契約に基づく権利、社団法人の社員権その他の権利(外国の法令に基づくものを除く。)のうち、当該権利を有する者(以下この号において「出資者」という。)が出資又は拠出をした金銭(これに類するものとして政令で定めるものを含む。)を充てて行う事業(以下この号において「出資対象事業」という。)から生ずる収益の配当又は当該出資対象事業に係る財産の分配を受けることができる権利であつて、次のいずれにも該当しないもの(前項各号に掲げる有価証券に表示される権利及びこの項(この号を除く。)の規定により有価証券とみなされる権利を除く。)
イ 出資者の全員が出資対象事業に関与する場合として政令で定める場合における当該出資者の権利
ロ 出資者がその出資又は拠出の額を超えて収益の配当又は出資対象事業に係る財産の分配を受けることがないことを内容とする当該出資者の権利(イに掲げる権利を除く。)
(以下、省略)
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(以下、省略)
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えーと、私はこれを5回くらい読んで「ワケワカメ」だったのですが、10回を超えたあたりで、この条文を作られた方々の言わんとすることがわかりました。ちょっと意訳になりますが、イメージを掴んでいただければと思います。
①株式会社としての新株発行や、合同会社の設立(出資者全員の氏名が登記され、第三者も閲覧できる)といったものを除く「複数人との間で結ばれる出資・投資募集の契約(集団投資スキーム)」は、素人だけでやっちゃダメ。プロ投資家として国の認定を受けた人や機関をメンバーに含めるか、募集者自体が体制を整えて、みずから金融業者として国に登録するのが現行の基本ルール。
②そうでない場合でも、一定の要件を満たすならばOK。
イ ・・・ 出資者が全員、その事業の成功に向けて日常的に関与している場合
ロ ・・・ 出資者が全員、「この事業が成功を収めたとしても、出資額以上の償還を求めることはないよ」という意思を明示している場合・・・ということのようです。
※こんな書き方はデタラメだ! ということがありましたら、私の周囲にたくさんいる弁護士さんのどなたか、速やかにご指摘くださいませ。
前回の記事で「出資にあたっては、受け取る側ではなく拠出する側に制約が課せられている」と書いたのはこのことでして、
コーゾーの事業が成功することを心から願っている。 もしそれが失敗に終わり、事業の継続を断念せざるを得なくなったとしても、出資したお金の返還は求めない。なおかつ、事業が大成功を収めたとしても、出資した金額がそのまま戻ってくればそれでいい。
そんな、涙なしでは聞けないようなお約束をしてくださる方だけを、出資者としてお迎えする必要があるんだって。株式会社として株券を発行するなら自由だけど(「大儲けしてみせますさけ、あんさんも乗らへん?」みたいな勧誘トークでOK)、個人事業の場合は一切ダメっていうのはいったいなんで? 教えて、エライ人!!
ちなみにこの条項、第1次安倍内閣のころ(平成18〜19年)に作られて、そのまんまです。
今の内閣は「金融分野でも、大胆な規制緩和を行います!」と盛んにアピールしていらっしゃるようですが、すでに創業している会社(株式会社)へのテコ入れ策が中心みたい。
この法律ができたころ(旧・証券取引法が改正されて現在の形になった)というのは、お年寄りに対する出資金詐欺が横行していたこともあって予防的な措置を取る必要があったのでしょうが(当時の担当大臣さんはそう書いている)、それって法律で一律に禁止すべきものかな? 新しい規制を適用することによって何が犠牲になるのかというイメージが欠けていたんじゃないかと思います。
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さて、私が実際に出資金募集を開始するにあたり相談した弁護士さん、司法書士さんの中には「(募集する側として)あなたの認識は間違っていないと思いますが、株式会社にしたほうが話が早くないですか?」とおっしゃる方もいました。
でもね、株式会社を作る気がない人間が、なぜそうしなきゃいけないのか。
私は自転車にまたがって大陸を横断したいのであって、クーラーのがんがんに効いたクルマでぶっ飛ばすことには興味がないのです。
・・・というのは、事業活動のために集めるお金(ファンド)の受け皿のことを乗り物(vehicle; ビークル)にたとえることにちなんだ比喩ですが(わかりにくい? スミマセン)、真面目な話として、株式会社に特徴的に見られる「企業所有と経営の分離」や「出資額の多寡による議決権の差異」、「株式上場やM&Aによる初期投資のEXIT」といった概念を”観光まちづくり事業”に持ち込む気はない、ということです(少なくとも、現時点では)。
場合によっては会社ではなくLLPのような組合スタイルかもしれないし、個人事業のままでスタートを切るかもしれない。今はそういった組織設計のあり方も含めたリサーチ活動の段階であり、そのための準備資金を「有志からの出資金」という形で集めている、ということ。世の中にはよくある話だと思うんですが、なぜ誰も国の法令を問題にしないのだろう?(問題にしている方の記事はこちら)
現時点で個人として活動している以上、調査活動やサービス試作のための出資金募集は私のやりかたが自然であって、
「出資者が利益の分配を期待していないことが明らかでない限り、匿名組合契約を結んではならない。その他の集団投資スキームも、ぜんぶダメ」と規定している法律のほうがまったく不自然、としか言いようがない。
※思い込みはイカンので、金融庁さんへの問い合わせ制度を使って確認してみたのですが「お問い合わせのケースは、いわゆる『ファンドの自己募集』にあたりますので、国に登録された金融業者等が関与していない限り、利益の分配や配当の設定を契約内容に含めることはできません」という予想通りのご回答。ほとんど即レスでした。くすん。
そんなわけで冒頭にご紹介したイラストに戻るわけですが、私は創業するにあたって日本の法令には(場当たり的に作られた、くだらないものも含め)すべて従うことに決めていますので、
「私から出資の話を持ちかけられた方、この案件にはどこからどう見てもウマい話の要素はないので、どうぞご安心ください!!」より具体的なイメージとしては「銀行預金の一部を新規事業を始める人に預けるのも、世の中のためにはアリかもね。今じゃ定期預金だって、たいした利息じゃないし。それに、コーゾーくんに『あなたには一生、頭が上がりません!』とか言わせちゃうのも、それはそれで悪くないかも」・・・とか、そんな感じを持っていただけたら幸いデス
こんな悠長な話にお付き合いいただいている皆さま、本当にすみません。「コーゾーって、相変わらずだなあ。。。」と思っていただいているかとは存じますが、これからも相変わらずな感じで行こうと思います。末永いおつきあいを、よろしくお願いいたします。
(「うまいシャレ」なら話せますよ・・・ こんどお試しあれ)
それでは、また!
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